総合不動産事業を手がけるサムティ(32244)より配当金と株主優待を貰った。
配当は業績の伸びに応じて前年比14円増額の47円。優待内容は例年どおりグループが運営するビジネスホテルの無料宿泊券2枚。(東京×1、大阪×1)
株主優待で有名ということでサムティ株は2011年より継続保有をしているのだが、投資額当りの配当利回り(YOC)は脅威の18%超え。
ぜひご紹介したい。
この記事の目次
配当・株主優待実績
配当金
◯保有:300株
◯配当:47円
◯入金:11,236円
株主優待
◯内容:ビジネスホテル宿泊券2枚
サムティの配当実績
サムティの配当実績は業績の伸びに応じて年々増加している。
同社は2015年に東証一部への市場替えをしており、その際の記念配当を除いた直近5年(今期予定含む)の年間平均増配率は+25%にもなる。
事業年度 | 期末配当 | 増配率 |
---|---|---|
13年11月期 | 17 | – |
14年11月期 | 22 | +29.4% |
15年11月期 | 33 | +50.0% |
16年11月期 | 33 | +0.0% |
17年11月期 | 47 | +42.4% |
18年11月期(予想) | 52 | +10.6% |
またサムティの株価は業績に連動して順調に上昇を続けているのだが、積極的な増配のおかげで現時点の配当利回りは2.72%と比較的高い水準を維持している。
そして自分は同社の株を2011年より継続保有をしているのだが、投資額当りの配当利回り(YOC)は今回の実績で18%を超えている。
改めて数字で見るとすごい。
事業年度 | 期末配当 | 配当利回り | YOC |
---|---|---|---|
13年11月期 | 17 | 0.89% | 6.54% |
14年11月期 | 22 | 1.15% | 8.46% |
15年11月期 | 33 | 1.73% | 12.69% |
16年11月期 | 33 | 1.73% | 12.69% |
17年11月期 | 47 | 2.46% | 18.08% |
18年11月期(予想) | 52 | 2.72% | 20.00% |
超優良大型株のみを買い集めてホールドしている人(特に米国株投資家)がネット上では目立つが、成長フェーズにある企業の株が当たればこんな恩恵も得られる。
サムティのホテル優待
サムティにはもう1つ株主優待の魅力がある。
数多くある株主優待の中でも同社は珍しく、ビジネスホテルの宿泊券を提供している。
優待の対象は、グループ会社が運営する東京茅場町の「センターホテル東京」と大阪淀屋橋の「センターホテル大阪」の2つ。保有株数に応じてそれぞれの宿泊料が割引または無料になる。
保有数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | センターホテル東京の宿泊割引券(3,000 円)1枚 センターホテル大阪の宿泊割引券(3,000 円)1枚 |
200株以上 | センターホテル東京の無料宿泊券 1枚 センターホテル大阪の無料宿泊券 1枚 |
1,000株以上 | センターホテル東京の無料宿泊券1枚 センターホテル大阪の無料宿泊券1枚 天橋立ホテルの宿泊割引券 5,000円4枚 |
ちなみに表にあるように1,000株以上を保有しているとリゾートホテルの割引券も貰えるが、こちらはあまり話題にはなっていない。
センターホテル東京に株主優待を使って宿泊する
毎年株主優待を使ってセンターホテル東京に宿泊させてもらっているのだが、東京駅からも徒歩圏にあって非常に重宝している。
利用時は電話で株主優待を利用したい旨を伝えて予約をするだけで、200株以上保有時の宿泊優待券であればシングルタイプが1泊無料となり、その他の部屋タイプだとシングルタイプ相当の料金が割引となる。
以前は満室が目立っていたのだが、近くに新しいホテルが開業した影響か予約はしやすくなった気がする。
ちなみに優待券は本人とその家族までの利用しか認められておらず、予約後に株主名簿がチェックされるのでオークションで購入したものなどは使えない。ご注意を。
直近で使った際のレビューは下記にまとめている。気になる方はぜひお読みください。
◯株主優待を使って宿泊
サムティのビジネスモデル
総合不動産事業を手がけるサムティは不動産事業と不動産賃貸事業を中心に、バランスの取れたビジネスを展開している。
フロービジネス:不動産事業
サムティの不動産事業では不動産ファンドや個人投資家向けの収益マンションやホテル開発、マンション販売会社向けの不動産OEM供給(マンション販売会社が自社ブランドで販売する物件の開発)を行っている。
そしてサムティが強みとしてい挙げているのはREIT法人を絡めた独自のビジネスモデル。
同社は2015年にREIT法人の「サムティ・レジデンシャル投資法人」を設立し、同法人に優先的売買交渉権を付与する形で自社開発の収益不動産を積極的に同法人へ供給している。また、その一方で供給した物件のマネジメント業務を同法人から請け負う形でフィービジネスを展開している。
これらREIT法人を中心としたグループ完結型の運営を行うことで、より効率的事業展開が可能となっている。
■サムティのビジネスモデル
サムティは不動産事業を成長ドライバーと捉え、好景気時には積極的に同事業を展開し利益の最大化を図っている。
ストックビジネス:不動産賃貸事業
一方で景気に左右されること無く、安定的な収益を生むビジネスとして展開しているのが不動産賃貸事業。サムティは全国に約90棟3600戸の賃貸不動産を保有しており、自社で賃貸経営を行っている。
賃貸不動産は東京、大阪、名古屋の3大都市圏のみならず、全国の政令指定都市および地方主要都市に保有し、また資産形態もマンション・商業施設・オフィスとバランスの取れたポートフォリオになっている。
■資産種別
※サムティホームページより
経営する不動産は自社ノウハウを駆使することで年平均90%以上の高稼働率を維持しており、安定的な収益を生むストックビジネスとして同社の経営を支えている。
今後に期待!投資額当りの配当利回りは34.62%へ
サムティは2013年に2023年までの中期経営計画を策定していた。ところが業績が良すぎて2期前倒しで計画を達成してしまったということで、2016年に2020年までの新たな計画を策定している。
年度 | 2016年度 | 2018年度 | 2020年度 |
---|---|---|---|
売上高 | 570億円 | 850億円 | 1,000億円水準 |
経常利益 | 70億円 | 90億円 | 100億円水準 |
EPS | 194.4円 | 240円 | 300円以上 |
ROE | 14.9% | 15.0% | 15%以上 |
ROA | 7.0% | 7.0% | 7%以上 |
自己資本比率 | 23.0% | 27.0% | 30%以上 |
配当性向 | – | – | 30%以上 |
この中で注目したいのは2020年の目標として挙げているEPS300円以上と配当性向30%以上という数値目標。
■中期経営計画
この数値が実現すれば、1株あたりの配当金額は300円×30%=90円となり、現時点の株価当たり利回りと自分の投資単価当りの利回りは次のようになる。
2018年 | 2020年 | |
---|---|---|
配当見込み | 52円 | 90円 |
現時点株価 | 1,911円 | 1,911円 |
自分の投資額 | 260円 | 260円 |
現株価利回り | 2.72% | 4.71% |
投資額利回り | 20.00% | 34.62% |
現時点の株価換算でも配当利回りは4.71%になり、自分が投資をした2011年の投資額換算であればYOCは脅威の34.62%となる。
これは期待するしかない!
個別株投資ならではの楽しみ
今回のサムティのように一企業の株を長期的に保有していると、その成長過程が見られて面白い。
特にサムティのようにジャスダック上場後間もない頃に投資をし、東証一部へ市場替えするまでの成長過程を見ている企業であれば、株の評価額が増えるのはもちろんのこと、成長に応じて貰える配当が当初の投資額からしたら考えられない水準(自分の場合は18%)まで上がっていくので非常にありがたい。
サムティの株式は引き続き継続保有をし、これからの成長も見守っていきたいと思う。
2020年の配当金90円を期待しています。
以上です。