海外送金は不明瞭な手数料と送金実行までの処理時間にいつも不満だった。
そんな事で自分は東南アジアなら当日中に送金が完了し、手数料も比較的安いFSAというサービスを使っていた。
ところが先日、マレーシア在住で米国・マレーシア株投資をされているひげドリアンさんという方のブログでTransferWiseという送金サービスが紹介されていて、FSAより断然お得という事を知った。
・ひげドリアンさんのブログ
マレーシアへ送金するならTransferWise(追記)ブログ辞めてしまったようです・・。
ブログを見てすぐに自分も登録をして使ってみたのだが、これはマジでおすすめ。
この記事の目次
TransferWiseとは?
TransferWise(トランスファーワイズ)はエストニア出身の二人がイギリスで創業した海外送金サービス提供会社。
日本では2016年に日本法人がサービスを開始していて、現在欧米主要国とアジアの一部へ送金することが出来る。
TransferWiseのサービスは海外送金と呼ばれつつも、実は銀行を使った国際送金はしておらず、裏側の仕組は送金者同士のマッチングサービスになっている。
つまり、送金元国と送金先国との間の海外送金ニーズを結びつけ、資金移動を実現しているという内容になる。
■送金イメージ
- 送金ニーズ①:日本⇒英国
- 送金ニーズ②:英国⇒日本
- 送金フロー:日本⇔(TransferWise)⇔英国
これじゃ全然分からんと思うので説明すると、上記の例では日本から英国へ送金したい①さんと、英国から日本へ送金したい②さんがいるとする。
TransferWiseはこの2つの取引をマッチングさせ、TransferWise(日本)が①さんの振り込んだ日本円を②さんの日本送金先へ、TransferWise(英)が②さんの振り込んだ英ポンドを①さんの英国送金先へそれぞれ振り込む。
送金希望者の二人は自分のお金が海外送金されたかのように感じるのだが、実際のところは送金先の現地口座で振り替えしているだけの状態になる。
このようにTransferWiseでは実際には海外送金は行っていないため、複雑な為替処理や中継銀行での手続きなどが一切不要となり、送金にかかる手数料がかなり安く抑えられている。
TransferWiseは送金手数料が激安!
TransferWiseが良いのはその手数料の安さ。
例えば他の海外送金サービスでは2000円とか1980円とか手数料がよく明記されているが、それはあくまでも安く見せるための表向きの費用でしかない。
海外送金業者は送金時の為替レートに手数料分を上乗せし、実レートとの差を手数料収入として得ている。
海外旅行の際に空港の両替所はレートが悪いというのを経験したことあると思うが、それですね。隠れた手数料。
一方のTransferWiseの手数料は会計明朗で送金額の0.3%〜1%のみ。
その他の為替スプレッドや中継手数料などは一切かからない。
実際にwebでシミュレーション出来る某社と比較してみた結果をまとめるとこんな感じ。
TransferWise | 某社 | |
---|---|---|
送金額 | 100,000円 | 100,000円 |
レート | 1USD = 112.36円 | 1USD = 113.66円 |
手数料 | 990円 | 1,480円 |
着金額 | 880.99 USD | 866.79 USD |
まずは10万円送金のケース。
TransferWiseは両替レートにスプレッドは無く市場レートと同じ。送金手数料は約1%。
一方の某送金業者は1%程度が為替レートに上乗せされている。その上で金額に応じて固定の送金手数料が請求される。
この場合はレートも送金手数料もどちらもTransferWiseが安い。
TransferWise | 某社 | |
---|---|---|
送金額 | 1,000,000円 | 1,000,000円 |
レート | 1USD = 112.36円 | 1USD = 113.66円 |
手数料 | 9,901円 | 1,980円 |
着金額 | 8,809.90 USD | 8780.73 USD |
次は100万円を送金するケース。
送金手数料に関して、TransferWiseが送金額に対する手数料率約1%がかけられるため、金額は約1万円となる。
一方の某社は手数料体系が決まっており100万円送金時は上限の1980円。
一見するとTransferWiseの方が高いと思ってしまうが、為替スプレッドが無い分最終的な着金額は某社より29ドルも多くなる。
表に見える1980円という手数料に惑わされてしまうが、裏ではこのように高い為替レートの分、手数料も実は多く払っている事になる。
TransferWiseを実際に使ってみた
TransferWiseを知ってすぐに使ってみた。送金先はマレーシアにある自分の海外銀行口座。
具体的な登録方法・送金手続き方法については最初に教えていただいたひげドリアさんのブログに詳しく書かれているのでそちらをご参照ください。
・ひげドリアンさんのブログ
マレーシアへ送金するならTransferWise(追記)ブログ辞めてしまったようです・・。自分が利用した際の記事を代わりにご案内します。
ここでは簡単に流れをまとめたいと思う。
◯送金までの流れ
今回は少額テストと本番の2回送金を実施している。
送金までの大まかな流れは下記。
■送金までの流れ
- サービス申し込み
- 送金情報登録(金額・送金先)
- 指定口座へ送金額振込
- 本人確認手続き
- 送金完了
以上。
4.については、法律により10万円以上の送金を行う場合は本人確認が求められるため、送金額が大きい場合はマイナンバー等を提出しなけらばならない。
その後自宅に本人確認完了の書面が届くのでそのパスコードを入力すれば最高100万円(銀行以外の資金移動業者でも認められている上限金額)まで送金が可能になる。
少額であれば上記手続きは特に不要。
◯送金実施
そして実際に手続きしてから現地着金までにかかった時間は下記。
日付 | 時間 | 手続き |
---|---|---|
6/13 | 9:00 | 指定口座へ振込 |
13:23 | 入金確認メール受領 | |
19:49 | 送金手続き完了メール受領 | |
6/14 | 11:00 | 現地口座へ着金 |
1回目は26円の少額テスト送金。朝に手続きをしたうえで、TransferWise指定の日本の銀行口座へ送金額を振込んだ。
案内では1週間後の送金と書かれていたが、翌日には現地口座に入金されていた。
手数料500円(最小手数料)を支払って26円を現地へ送金。
お金がかかってもテストをしっかりやるのは大事。
着金時は現地の送金業者より指定口座へ振り込まれた。
そして次は2回目の本番送金。
日付 | 時間 | 手続き |
---|---|---|
6/23 | 9:00 | 指定口座へ振込 |
13:01 | 入金確認メール受領 | |
16:44 | 送金手続き完了メール受領 | |
18:01 | 現地口座へ着金 |
今回はマレーシア株の購入資金20万円を現地へ送った。
この時点で既に本人確認手続きも済ませていたので、この時は当日中に現地振込まで完了している。
20万円を送って手数料は約1%の1980円。
この部分だけ見るとあまり安くは感じないが、為替レートが市場のものと同じである分、実はかなりお得。
現地では2回目も海外送金業者からの振込。日本と違って15:00以降でも処理してもらえる。(もはや締め切りが早いのは日本だけ?)
安くて早くてTransferWiseには大変満足。
TransferWiseは認可取得してるので安全だと思う。そして今後に期待!
TransferWiseは素晴らしいサービスだが、今までに無い新しいサービスを提供しているということで若干不安に思うかもしれない。
ただ、TransferWiseの日本法人トランスファーワイズ・ジャパン株式会社は日本において資金移動業者として財務局より正式に認可を受けて営業をしている。
従ってそこまで心配することは無いと思っている。
この資金移動業者とは銀行以外で100万円以内の為替取引を行う事が認められている業者のことで、他の金融機関と同じように各種行政監査の対象になったり、消費者保護措置の徹底が求められたりする。
法律では現地へ送金するまでの顧客資金の保護は、確実にしなければならない項目なので、TransferWiseに万が一の事があってもお金は安全と思ってよいと個人的に考えている。
そして、TransferWiseは冒頭ご説明したとおりマッチングのサービスであるため、利用者が増えれば増えるほど利便性が更に増していいく。
現在は日本からマレーシアへの送金は可能だが逆が出来ない。
これが今後利用者が増えてくれば、逆パターンの送金も始まる可能性がある。
あとは個人的にはカンボジアとかでも使えるようになるとかなり嬉しい。
いずれにしろかなりお得で便利なサービスなので、海外送金を行う機会がある人はぜひ試してみてください。
以上です。
コメント
ひげドリアンさんのブログなくなっちゃってるみたいです。。。残念。
ありがとうございます。非常に有益な情報を提供してくださった方なので残念です。記事修正しました。