先日、応募していたマレーシア株の配当再投資制度(Dividend Reinvestment Plan)が実行された。
市場価格の10%割引きで株を買うことが出来た。
お得な制度なのでぜひご紹介したい。
配当再投資制度とは?
日本だとあまり馴染みがないが、海外株には配当再投資制度というコーポレートアクション(配当や分割、増資などの企業活動の総称)がある。
これは企業が配当を行う際に、現金の振込は行わず、自社株の購入に配当金相当額を充当して株式で投資家へ還元を行うという制度。
この仕組を使うと、市場価格よりも安い価格で株の追加購入が可能になる。しかも手数料は不要。
投資家にとってかなりメリットがある内容になっている。
企業によってDividend Reinvestment Plan(DRIP, DRP)やDividend Reinvestment Scheme(DRS)など呼び方は様々だが内容は同じ。
また現金を希望する場合は、もちろん従来どおり配当金での受取りも可能。
実際にどのぐらい割引で株を買えるのか?
タイトルで10%割引きと書いているのでもう答えてしまってはいるが、配当再投資制度への応募は今回が2回目。
銘柄はMAYBANKとCIMBでいずれも金融株。
過去適用された分もまとめると割引率は次のようになる。
銘柄 | MAYBANK | CIMB |
---|---|---|
市場平均価格 | RM9.68 | RM7.11 |
割引価格 | RM9.00 | RM6.40 |
割引率 | 7.0% | 10.0% |
7%~10%も安く株が買えるのはありがたい。
ここでいう市場平均価格とは、割引価格決定日前5日間の出来高加重平均価格(Volume Weighted Average Price:VWAP)のこと。
この価格から事前発表された範囲の割引率を乗じて割引価格が決定される。
日本でも持株会経由の自社株買いであれば数%の報奨金が付与されるが、この場合は毎月強制的に買付けを行う必要がある。
一方で配当再投資なら、市場環境に応じて都度現金か買付けかを選択する事ができる。
メリットしか無い。
ちなみに買付け価格から配当額が余る場合は、通常配当として現金が振り込まれる。
過去の例だと次のようになった。
銘柄 | MAYBANK | CIMB |
---|---|---|
1株配当 | RM0.23 | RM0.12 |
買付充当分 | RM0.18 | RM0.12 |
現金振込分 | RM0.05 | – |
MAYBANKは配当金RM0.23のうちRM0.05が現金として振り込まれた。
特に不都合は無い。
配当再投資制度への申込方法
誰向け情報か分からないが、マレーシア株のケースで配当再投資制度への申込方法をまとめる。
まず該当企業で配当再投資制度の実施が決定されると証券取引所で公示がされる。
その後、割引価格が決定すると申し込みフォームが登録住所宛に送られてくる。
買付け可能数量を自分で計算して、他の必要事項と合わせて届いたフォームに記入をする。
そして収入印紙を貼り付けて指定住所へ送り返す。
ここまで面倒な事をやってようやく申請は完了する。
ただ、残念な事にマレーシア国外の住所を指定している場合は、法的制約に引っかかる事を避けるためという理由でフォームは送ってもらえない。
というかそもそもフォームが来たとしても手続きが面倒くさすぎる。
そんな事で以前は配当再投資制度への申し込みを諦めていたのだが、現地で開設していた2社目の証券会社Rakuten Tradeがカストディアン口座(個人名義ではなく証券会社口座名義で株を管理する口座)であったため、証券会社へ依頼をするだけで簡単に申請が可能という事が分かった。
Rakuten Trade(カストディアン口座)の場合は手続きが非常に簡単で、オンライン取引画面上で応募数を入力するだけ。
申請が終わったら処理を待つ。
そして実行日が来たら通知が来るので確認する。
以上。
収入印紙もいらない。
これは良い。
まだまだ知らないこと多いです
今回は配当再投資制度と比較的メジャーなコーポレートアクションの紹介だったが、他の銘柄で最近Bonus Issueなる内容が実施されている。
単純に追加で株が貰えるだけかと思っていたら、なぜかマーケット情報の株価も修正されている。これじゃ分割と変わらん。
ここら辺もまずは自分で整理してから今度ご紹介をしたいと思います。
以上です。