先日、吉野家が京樽の株式をスシローへ売却する発表した。
従来は株主優待券で京樽系列の店舗も利用ができたが今後は使えなくなる・・。
株主優待券の魅力が大幅にダウン。残念すぎる。
この記事の目次
吉野家グループの株主優待券が使えた京樽
京樽は持ち帰り寿司や寿司チェーンを運営する外食企業。
元々は独立した企業であったが、業績悪化で1997年に会社更生法を適用し、1999年より吉野家の資本を受け入れた。
その後2011年には吉野家ホールディングスの完全子会社となり翌年よりグループ共通の株主優待が使えるようになった。
京樽が運営するのは持ち帰り寿司の「京樽」や「すし三崎港」と寿司店の「海鮮三崎港」や「すし三崎丸」で関東を中心にデパートや駅前商業施設に出店をしている。
どれも大手チェーンには無い魅力のある寿司屋なので個人的にとても気に入っていたが、今回2021年4月よりスシロー傘下に入るため株主優待券の利用終了は確実。
非常に残念。
吉野家はステーキのどんやフォルクスを運営するアークミールも過去に売却している
吉野家が子会社を売却するのは今回が初めてではなく、2020年2月にステーキレストランなどを運営する子会社アークミールの売却も行っている。
ここも優待券が使えるお店だったのだが売却により同年11月に利用は終了した。
株主優待の改悪が続いている。
吉野家ホールディングスの業績回復につながるのか?というかはなまるうどんは大丈夫なのか?
立て続けに子会社の売却を進めている吉野家ホールディングスだが、理由は単純に赤字だから。
百万円 | 吉野家 | はなまる | アークミール | 京樽 |
---|---|---|---|---|
売上高 | 111,685 | 30,893 | 19,910 | 28,544 |
営業利益 | 5,935 | 1,252 | △309 | 457 |
上記は吉野家ホールディングス19年3月~20年2月のセグメント別通期決算業績。ご覧のとおりコロナ前の段階で既にアークミールは営業赤字となっていたため事業売却の対象となった。
そして今回21年2月期の第3四半期累積業績を見ると次のようになっている。
百万円 | 吉野家 | はなまる | 京樽 |
---|---|---|---|
売上高 | 78,833 | 15,244 | 13,659 |
営業利益 | 2,698 | △2,622 | △2,019 |
期中の実績だが既にはなまるうどんと京樽の赤字が大変なことになっている。これら赤字事業の負担が大きいのに加え、仮にコロナ後に業績が戻ったとしても京樽は元々利益貢献が少ないため吉野家の中ではお荷物と判断されたのかもしれない。(というかはなまるうどんも危なくね?)
一方の京樽を買ったスシローは京樽の店舗網とスシローのブランド力を使ってうまく持ち帰り寿司事業を成功させることができると思ったのかもしれない。
いずれにしろ事業のスリム化が出来たので吉野家はしっかり業績回復に向けて頑張ってほしい。
株主優待券が使える店舗
最終的に吉野家に残った店舗で株主優待が使える先をまとめておく。公式案内はまだ出ていないが京樽はもう使えないものとみなします。
会社名 | ㈱吉野家 | ㈱はなまる | ㈱グリーンズプラネット | ||
---|---|---|---|---|---|
ブランド | 吉野家 | はなまるうどん | 一口茶屋 | ||
そば処吉野家 | うまげな | ドンブリー | |||
さぬき麺屋 | 石焼ビビンパ | ||||
つるさく | レムソンズ | ||||
さぬきう丼横丁 | ピーターパン |
以上です。