9月11日よりローソンがクレジットカードのタッチ決済に対応をした。
レジの端末にVisaカードをタッチするだけで簡単にカード決済が行える。
早速試してみたのでご紹介したい。
この記事の目次
クレジットカードのタッチ決済とは?
クレジットカードのタッチ決済とは、VisaやMasterなどの国際ブランドが提供する非接触決済サービス。
カード内に埋め込まれた無線チップを使い、レジ端末にカードをかざすだけで決済が行える便利なサービス。
SuicaやEdyといった日本独自の電子マネーとは違い、Type A/Bと呼ばれる世界標準仕様でVisaやMasterがサービス展開をしているため、国を問わず共通でタッチ決済を行うことができる。
かなり画期的。
ローソンでカードのタッチ決済を試す
サービスの開始案内を見てさっそく近場のローソンで試してみた。
Visaのタッチ決済対象カードを確認
タッチ決済が使えるVisaカードはVisa Paywaveという機能が搭載しているクレジットカードまたはデビットカードになる。
サービスの対象カードかどうかは券面上のロゴで識別ができる。
※Visaホームページより
保有している日本のカードで対応していたのは、住信SBIネット銀行とGMOあおぞらネット銀行のVisaデビットカードであった。
今回はGMOあおぞらネット銀行のVisaデビットカードを使って試してみた。
レジでタッチ決済
タッチ決済を利用するにはレジでは「カード払いで!」と伝えればok。
現在ローソンでは店員にカードを渡さず自分で精算する仕組みになっている。
精算用端末はカウンターにあるのでそれを使う。
通常であれば差込口にカードを入れて処理をするのだが、タッチ決済なので端末の上にカードを置くだけ。
ピッと音がなったら無事成功。
非常にスムーズに買い物ができる。
Mastercardでもタッチ決済は可能
ネットニュースとかでは「Visaのタッチ決済に対応!」と書かれているが、対応したのはVisaのみならずMasterを含めた主要国際ブランドのタッチ決済となる。
せっかくなのでMasterデビットでも試してみた。
日本ではMasterブランドに対応しているカードが少ないため海外発行のカードを使った。
Masterのタッチ決済はMastercardコンタクトレスというサービス名になる。
Visaのタッチ決済と同じように端末上にカードを置いて支払いをするだけ。
問題なく完了。
今回はコーヒーを購入した。
やはり便利。
スマホでもタッチ決済は可能
タッチ決済はプラスチックカードのみならず、スマホ端末で行うこともできる。
仕組みはカード情報を事前にスマホのアプリ内に取り込み、携帯端末をカードの替わりに使ってタッチ決済を行うという方法になる。
今回はAndroidで試してみた。
既にアプリ内には実物のVisaカードとMasterカードの情報を取り込んでいる。
スマホのタッチ決済でも支払い手順は他と同じ。
まずは店員に「クレジットカードで!」と伝える。
その後、スマホの決済(NFC)機能を有効にして支払いが可能な状態にする。
あとは決済端末の上にスマホを置くだけ。
ピッと音がしたら完了。
今回はセールをやっていたので100円で肉まんを購入。
100円がチャージされた旨ちゃんと案内も出る。
スマホがカードの代わりになるのは非常に良い。
セキュリティ面に関してもスマホであれば、①スマホ本体のロック、②決済アプリ利用時の認証と二重にセキュリティチェックが掛けられるので優れている。
もっと普及すべき。
日本のiPhone端末を使う場合は少しややこしい
今回はAndroidで試したが、もちろんiPhoneでもタッチ決済は可能。
ただ、iPhoneの場合は独自にApple Payという支払いサービスを提供しているのと、日本の端末に独自仕様が組み込まれているのとで若干ややこしい。
タッチ決済はレジにて「Apple Payで!」と伝えれば日本独自仕様のApple Pay決済が行われ、「クレジットカードで!」と言えば先ほどの世界標準のType A/Bを使ったクレジットカード決済が行われる。
ややこしいが、詳細を比較をするとこんな感じ。
利用可能な国とかも決済方法ごとに異なる。
Apple Payで! | クレジットカードで! | |
---|---|---|
使える国 | 日本のみ | 世界中 |
仕様 | 日本独自仕様(Type F) | 世界標準仕様(Type A/B) |
使える店 | 日本のApple Pay対応店舗 | 世界のタッチ決済対応店舗 |
登録可能カード | カード会社の指定カード | Visa以外のカード |
請求先 | iPhoneに登録したカード | iPhoneに登録したカード |
Apple Payが日本でしか使えないのは、SuicaやEdyに使われる日本独自の決済仕様(Type F)に合わせて、iPhone端末に特殊なカスタマイズが施されているのが理由。
日本独自仕様なので日本のiPhoneを海外に持っていってもApple Payは使えない。逆も同じで海外のiPhone端末だと日本のお店でAppple pay決済はできない。
ザ・ガラパゴス日本!
一方「クレジットカード払いで!」と伝えた場合は、今度はApple PayではなくiPhoneに取り込んだクレジットカードを使って決済を行うことになる。
この場合は先ほどのカード実物やAndroid端末を使った決済と同じように、タッチ決済の世界標準仕様であるType A/Bの仕組みを使うため、国内外問わず支払いが行える。
ただ、注意点としてはVisaがAppleと喧嘩をしているため、Type A/Bの決済用にVisaカードをiPhone内に取り込むということは現時点では出来ない。
(ただ、Apple Pay決済であればカード会社側の指定があればVisaカードも使えるという状況。めちゃややこしい)
脱ガラパゴス!今後は世界標準のタッチ決済が主流になるか?
今回ローソンがType A/B型のタッチ決済に対応をしたことで、訪日外国人は自国で使っていた決済機能がそのまま使えるようになる。
またこの仕様が普及して対象カードが国内で増えれば、日本人が海外へ行った際も普段の決済機能がそのまま使えるようになる。
日本に来る人、海外へ行く人双方にメリットがあるのだが、逆に今は仕様が異なるので使い勝手が非常に悪い状況。
このようにガラパゴス仕様が目立つ日本なので、それによってやはり不都合は多く発生していたと思う。
iPhoneの例もそうだが、他の事例を挙げると、今回のタッチ決済はアメリカン・エキスプレス・カードもサービスの対象になっているが、AMEXはグローバル企業なのでとっくの前からタッチ決済機能は標準搭載をしていた。
それがようやく使えるようになったというイメージ。
せっかく便利な機能があるのに、日本では長く使える状態になかったということになる。非常にもったいない。
既にマクドナルドもタッチ決済を受付けているので、徐々にではあるが日本でも世界仕様が取り入れられつつあるように感じる。
タッチ決済は非常に便利なので、この流れが一気に加速してくれる事を願いたい。
以上です。