松井証券は株式移管手数料を負担する「移管手数料負担サービス」を2019年10月より開始している。
サービス自体は当初より知っていたが今回始めて利用したのでレポートしたい。
これを使えばボッタくり大手証券会社の口座に振り込まれた持株会の株式も実質無料で移管することができる。
この記事の目次
松井証券の移管手数料負担サービス
松井証券は「移管手数料負担サービス」を2019年10月より開始している。これは他社から松井証券へ株式移管を行う際に生じる移管手数料を後日松井証券がキャッシュバックしてくれるというもの。
■移管手数料負担サービス
大手証券会社ではよく見る内容だがネット証券では初のサービスとなる。
大手証券会社の移管手数料は高すぎ
そもそも”株式の移管”とは保有している株式や投資信託などを別証券会社の口座へ移すことで、ネット証券であれば手数料無料で対応してくれる場合が多いのだが大手証券会社では1単元毎に手数料を徴収するケースがほとんど。
しかもかなりのボッタくり価格。
野村證券
|
20単元未満 | 基本料金550円+1単元あたり550円 |
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20単元以上 | 11,000円(一律) | |
大和証券
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1単元 | 1,100円 |
1単元以上11単元未満 | 1,100円+1単元ごとに550円 | |
11単元以上 | 一律6,600円 | |
SMBC日興証券
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1銘柄 | 1,000円 |
持株会引出銘柄 | 無料 | |
みずほ証券
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1単元以下 | 1,100円 |
1単元超~10単元以下 | 1,100円+1単元ごとに550円 | |
10単元超 | 6,600円 | |
SBI証券 | 無料 | |
楽天証券 | 無料 | |
マネックス証券 | 無料 | |
松井証券 | 無料 |
一部条件付きで無料のケースもあるが大手では1単元移すだけで1,000円とか取られる。
大手証券会社の口座にある自社株を実質無料で松井証券へ移管する
勤め先で持株会をやっていて単元株に達した際は、普段ネット証券を使っていたとしても必ず会社が指定する大手証券会社の口座に株式が引き出される。そうなると売却する場合でも移管する場合でも上で紹介したような高い手数料を払うことになる。
そんなことで今回試したのは大手証券会社の口座にある自社株を松井証券へ移管し、移管手数料負担サービスを使って費用を実質無料化するという内容になる。
実際の流れは次のように進めた。
①大手証券会社へ移管依頼書の取り寄せ
まずは自社株が保管されている大手証券会社へ株式移管依頼書を取り寄せるところから始める。
ネット証券であればオンライン上で手続きができたり、依頼書を取り寄せる場合であってもネットから手続きできるのだが、今回依頼した大手証券会社はまさかの電話受付のみであった。
平日昼休みの時間で繋がりにくい状態を我慢しつつ依頼を進めた。
移管依頼書は一般口座と特定口座に分かれているがほとんどの場合は特定口座になると思う。
②移管依頼書の記入と送付
依頼書が届いたら移管先の証券会社の情報を記入する。
松井証券の情報は次のとおり。
口座管理機関名 (証券会社) |
松井証券 |
---|---|
部支店名 | 本店 |
部支店コード | お客様の部店コード(※1)(056など数字3桁) |
口座番号 | お客様のログインID(数字8桁)
※7桁のログインIDの場合、先頭に「0」を追加した8桁をご記入ください。 |
口座名 | お客様のお名前 |
加入者口座コード | 21桁の番号(※2) 1256060+部店コード(3桁)+顧客コード(※1)(6桁)+00010 |
機構加入者コード | 1256060 |
本店の所在地 | 東京都千代田区麹町1-4 半蔵門ファーストビル |
必要事項を記入し、印鑑を押したら同封の返信用封筒に入れて返送。このとき証券口座内に移管手数料の残高準備を忘れずに。
③入庫確認
返送して1週間ぐらいで松井証券側に移管した株式が反映される。
特定口座であれば平均取得単価の情報も引き継がれる。
④移管証明と費用証明書類の送付
入庫が完了したら移管元から送られてくる株式移管受付整理票や領収書などの証明書を松井証券へ送付する。
原本でなくてもコピーでOK。
書類の必要事項 | 備考 |
---|---|
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移管元は、株式および投資信託を預けていた証券会社です。 |
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移管先は、松井証券です。 |
返信用封筒は【口座管理】-【書類請求・申込】画面から「移管手数料負担サービス返信用封筒」から取り寄せることができる。
受付期間は入庫日の翌月末までになるので手続きはお早めに。
⑤確認通知と入金通知
問題なくすべて手続きが済んだら松井証券より書類確認の通知が来る。
そして書類確認が済んだ日の翌月の上旬に移管手数料相当が口座へ振り込まれる。
これで完了。
入庫した株は1年以内に別の証券会社へ移管すると負担分が徴収されるのでご注意を。
松井証券なら取引手数料も安いのでこのままで良いと思うし、使い勝手は悪いものの貸株サービスも始まっているので株を置いておくだけで少しづつお金を稼ぐことも可能。
以上です。