【独り言】現役社員が語る!憧れの金融業界本社商品企画の仕事

自分は現在、金融業に属する誰もが知っているであろう企業でサラリーマンをしている。

今回は現役社員が語る、金融業界の本社商品企画の仕事について。

自分の仕事:本社企画部商品企画の仕事について

自分は現在、金融業に属する企業の本社企画部に所属し商品企画の仕事を担当している。

商品企画といっても業務内容は幅広く、メインの商品企画業務(新規商品開発と既存商品改善)のほか、商品に関するマーケティング施策の企画、CSの改善企画、現場の運用改善・新規運用構築の企画などを行っている。

また、経営層の直接的な指示を受けて、トップ案件を実際の行動に移す業務を行ったり、主管が不明瞭な領域の業務を一度引き受ける仕事をしたりもする。

企画の仕事は決められた内容がある訳ではないので、自由に課題を見つけてそれに取り組むことができる。

毎日が非常にエキサイティングで、日々とてもやりがいを感じている。

学生が憧れる企画部の仕事!

と、冒頭リクルートサイトによくある、カッコつけた社員の就活生向け騙しメッセージ風にネタで書いてみたが、今回の独り言は本当はこちら

全く楽しくない。学生が憧れる?企画部の仕事の実情

自分が企画部に所属して、商品企画を担当しているのは事実だけど、企画部の仕事は一見カッコよそうでも、実際の仕事内容は地味だし、泥臭いし、全く楽しくない。

そして何よりも苦痛。

愛社精神たっぷりの社畜ならその苦痛にやりがいを感じるのかもわからないが、自分は淡々とこなすのみ。

企画部が全く楽しくなくて、苦痛に溢れている理由をご説明。

■企画部が楽しくない理由①:無限に続く夏休み自由研究の宿題

企画部に所属する社畜は何かしら新しい仕事(企画)を考えなければいけない。

自分の会社であれば、新しい商品を考えたり、改善を検討したり、何でもあり。

最初の方は楽しいかも分からないが、常に考え続け無ければならず、これはかなり苦痛。

ネタ獲得のために顧客の声を聞いたり、リサーチとったりネタ切れのときは日々奔走。

夏休みの宿題の自由研究を思い出してほしい。

ほぼ全員が経験したであろう夏休みの自由研究。

あれは、夏休みだけの宿題だからこそ、楽しく取り組めるわけで、これを毎月あるいは毎週やれと言われたら、どれだけ苦痛になることか。

自由に仕事を見つけて、それに取り組めるというのは、一見良さそうに見えるが、仕事を作り続けなければならない大変さがある。それが企画部の苦痛の一つ。

例えば、販売推進やデザイン制作などの部署では、仕事の目的が明確で、ある程度目標が決まっている。実はこういった部署の方が、仕事としてはとてもやりやすい。(と個人的に思っている。)

自由研究の宿題と対比して例えるなら、指定された算数ドリルの、定められたページ分を毎回進める感じ。

勝手な想像だけど。

■企画部が楽しくない理由②:ひたすら資料作りと関係部署との折衝

企画部の仕事は考えているだけじゃだめで、それを実行に移さないと意味がない。

この実行に移すまでがかなり大変で、そもそもの企画の承認を得るのでさえ、一苦労。

■企画承認のステップ
①企画立案

②直属上司のレビュー

③所属部署責任者のレビュー

④関係部署の事前調整

⑤関係部署責任者のレビュー

⑥統括責任者のレビュー

⑦社内稟議と決裁取得

ここまでの承認取得プロセスを取ってようやく実行に移せる。それまではひたすら資料作りと担当部署との調整。そればっかり。(あくまでも自社の例)

承認一つを取るにしても、ひとつひとつ上役の事前承認をとってから話を進めないといけなく、非常に面倒くさい。

(外資とかならちょっと違うのかな?いちいち本社の承認を得たりとかそこは同じ?)

ただ、無事企画承認を得て、実行に向けて動き始めたら、そこからまた大変な日々を過すことに。

資料作りは卒業して、今度はひたすら打ち合わせの毎日。

■企画部が楽しくない理由③:新しい事をやるのは物凄くエネルギーがいる。

新しい企画をやるということは、新商品導入にしろ、既存サービス改善にしろ、今までに無かった運用を構築するわけで、既存の運用を適宜修正したり、あるいは新しい運用を追加導入したりしないといけない。

そのためには、運用に関わる現場(現場という言葉は好きではないが、適切な言葉がわからない。企画職のこっちもある意味現場なんだよ。)の人たちに、運用変更・追加のお願いをしたり、説明をしたりしないといけない。

その際に、どうしても現場部署の人の中には、従来のやり方に固執する傾向の人がいて、中には新しい事に否定的で案件に非協力になる人までいる。

こちらもお願いする立場上、懇切丁寧に相談は行うが、そんな融通も利かない、マニュアル通りの運用しかできない奴は、派遣さんで十分なわけで、社員のアンタはいらないっしょ?といつも思ってしまう。

一番ムカつくのは、そもそも、今の運用に文句ばっかり言って、自分で改善を一切しようとすらしない奴。

そんな感じで、あれこれムカつくことを毎日感じながらも、ひたすらお願いと調整を行い、実際の企画の実行まで進める。

途中で予期せぬこともあったりと、案件の規模がデカければデカイほど当たり前だが、大変。

それでも企画の仕事に憧れる人向けに独断と偏見によるアドバイス

文章が下手であまり、企画部の”楽しくなさ”を上手く伝えられていないかもしれないが、それでも企画の仕事に憧れる人がいれば、自分の独断と偏見による勝手なアドバイス。

アドバイス①:分析屋・戦略屋・マーケティング屋はいらない

分析や戦略立て、マーケティングだけをする人。そういった意味を含めて”屋”を付けているが、企画の仕事ではこのような人たちは一切不要。

企画の仕事は考えてるだけでは何も収益を産まないわけで、実際に行動に移さないと全く意味がない。

従って、自分で分析したり、戦略立てたり、マーケティングしたりして、さらに、その結果を踏まえて、実際に自分で動くことまでが求められている。

動いてなんぼの職種なので、考える力ではなく、行動力。こっちの方が実際は重要。

アドバイス②:ひたすら低姿勢で仕事を進める

企画の仕事では、様々な関係者との折衝が数多く行われる。

それは他部署であったり、外部ベンダーであったり、あるいは上司であったり。

そこで、大切なのは、必要な事はしっかりと伝えつつも、常に低姿勢で有り続けるという事。

企画部の仕事ではどうしても、本社の発案者ということで、現場部署に依頼をする立場になりがちだが、こちらからお願いをしている分、ひたすら身を低くして相談を進めることで、円滑に物事が進められる。

これは何もただ、仕事を進めやすくするためだけにやるわけではなく、相手も自分の仕事を抱えて忙しいわけで、そのような中、相談をさせてもらっているという事を考えれば、自然とこちらも低姿勢になるはずだ。

なにはともあれ、上から目線は誰もが嫌な思いをするだけなので、低姿勢で仕事を進めていくことが大切。

アドバイス③:やり抜くという意思を持つ

企画では、大小様々な仕事に取り組むことがあるが、一つやると決めたら、投げ出さないで最後までやりきるという意思が大切になる。

これは特に某ブラック企業の社長の「鼻血を出そうがブッ倒れようが、とにかく全力でやらせる」とかそういう根性論的なものではない。

案件の中にはかなり長期的な取り組みになるものも出てくる。

その都度、大変そうだから止めておくとか、そういった事をやっていれば小さことしか出来ず、何も前進しないことになる。

一つ一つ、大なり小なり、自分で決めた仕事をこなしていき、何事もやり抜く力を持つことで、自分のできる仕事の幅も広がる。

そして何よりも、やり抜くところを見せることで、周囲の信頼も得やすくなり、よりその後の仕事が進めやすくなる。

その時の状況に応じて、優先順位付けはもちろん大切だが、上記の理由で、自分が始めた仕事を途中で投げ出さずに、しっかりやり抜くという意思を持つことはやはり大事。

以上独断と偏見による勝手なアドバイス3点でした。

せっかく社畜やっているのなら何か一つでも得るものを

いろいろ勝手に書いているが、一社畜として、相変わらず仕事はつまらないわけで、日々淡々と業務をしている。

それでも社畜なりに日々何か得るものはないか考えている。

今回の勝手なアドバイスでは、企画部で学んだ事を踏まえて、自分なり考えたものを書いたが、もしこれからも社畜を続けるのであれば、新たな発見や学びもあると思われる。

せっかく社畜をやっているのであれば、そこでしか学べない事を、しっかりと自分の経験に取り入れていきたい。