新型コロナウィルスの影響で世界的に金利が下がりまくっている。
ちょっと前までは銀行預金とか証券口座の待機資金とかにも結構な利率がついてお小遣い稼ぎになったのに今は全く期待が出来ない・・。
残念過ぎる。
この記事の目次
先進国(アメリカ)の利率2.096%→0.068%
米国株をやっていればドル資金をMMFで運用することもあると思うがここ最近は1%未満の利率になってしまっている。
19年1月 | 21年1月 | |
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ゴールドマン・サックス | 1.930% | 0.007 % |
ブラックロック | 2.096% | 0.068% |
ニッコウ | 1.752% | 0.109% |
米国本土の銀行預金でも当時2%台もあったが今では1%を切っている状況。
同じく現地証券口座の預金にも1.6%程度の利率がついており、毎月利息が貰えていたが今は0%になってしまっている・・。
こんな状態であれば皆さん株へお金を突っ込むよね。
新興国(マレーシア)の利率3.35%→1.85%
金利の低下は新興国の投資先であるマレーシアも利率はとても下がっている。
ネット上ではマレーシアの銀行定期利率は3%台が普通という内容を多く見るが現在では基本1%台でキャンペーン適用で良くて2%になる状況。
個人的に預けている銀行でも当時4%台の特別金利が適用されていたが、今では2%台まで下がってしまっている。
金利が低いのは政策金利が下げられているから。金利が高いのはインフレになっているから
なぜここまで金利が下がるのかというとコロナショックによる景気悪化を受けて各国が政策金利を下げているから。中学校で勉強したように景気が悪くなれば中央銀行は金利を下げて資金の供給量を増やす対応を行う。
ちなみに日本に関しては物価上昇を目指してマイナス金利政策が取られていたのでコロナ前から金利は低いまま。
一方マレーシアのような新興国はそもそもなぜ3%もの高い金利が付いていたのかと言うと、これは物価が上がっていたのが理由。
例えば物価上昇率3%の状況下では1,000円で買えたものが翌年には1,030円になる。この環境では仮に年利1%で銀行に1,000円を預けても翌年には1,010円にしかならず、損をしてしまう。従って銀行はインフレ率以上の金利を設定することになる。
これが高金利が設定される理由。
高金利通貨は基本的に通貨安(円高)になって価値が下がっていく
金利が下がったといっても日本より高い利率が魅力の新興国通貨だが、上で説明したように高金利=インフレの状況にあるため、長期で見ると通貨安(円高)になって通貨の価値は下落していく。
例えばインフレ率30%のアルゼンチンとインフレ率0%(とする)の日本のケースで考える。現時点で次のような物価と為替だとする。
■現在の物価と為替
- 缶ジュース1本=40ペソ=120円
- 1ペソ=3円
この状態ではアルゼンチンのインフレ率は30%なので缶ジュースの価格は翌年52ペソ(40ペソ×130%)まで上昇する。
一方で日本円で見た缶ジュースの価格は変わらないため、缶ジュース1本=120円=52ペソが成り立つように為替が調整されて1ペソ=2.3円(120円÷52ペソ)までペソ安・円高が進む。
■翌年の物価と為替
- 缶ジュース1本=52ペソ=120円
- 1ペソ=2.3円
これが基本的な考え方。
このように高金利通貨の国は基本的にインフレ状態になっているのでいくら利率が良くても為替で調整がされてしまう。
以上です。