先日すかいらーくの株主優待が届いた。
今回から制度が拡充され、従来の3倍の優待券がもらえるようになっている。
株主優待コスト云々といろいろ言われているので、優待内容紹介と合わせて個人的に思うことを書きたいと思う。
株主優待実績
◯保有:100株
◯優待:食事券3000円分
すかいらーくの株主優待
まずはすかいらーく株主優待内容の紹介。
すかいらーくの株主優待はグループの店舗で使える食事券。単元株100株保有で年間6000円相当の食事券がもらえる。
従来は保有株数関係なく一律の優待であったが、2016年に保有株数別の優待制度が導入され、さらに2017年には突如優待額が3倍に拡充された。
保有株数 | 年間優待額 |
---|---|
100株以上 | 6,000 円分 |
300株以上 | 20,000 円分 |
500株以上 | 33,000 円分 |
1,000株以上 | 69,000 円分 |
また株主優待実施企業の多くは、保有株数を増やしても1株あたりの優待額が下がっていく内容になっているが、すかいらーくの場合は保有数を増やすと、1株あたりの優待額も増えるようにしている。
保有株数 | 年間優待額 | 1株当たり優待額 |
---|---|---|
100株 | 6,000 円分 | 60.0円 |
300株 | 20,000 円分 | 66.7円 |
500株 | 33,000 円分 | 66.0円 |
1,000株 | 69,000 円分 | 69.0円 |
投資効率が一番良いのは1000株でその次が300株。
現在自分は500株保有しているが、なぜ300株の方が良い優待内容になっているのかは不明。
すかいらーくの株主優待利用可能店舗
すかいらーくの株主優待が使える先はグループ傘下企業が運営する各店舗。
※すかいらーくブランド一覧より
ガストやバーミヤンは有名なのでイメージが付きやすいかと思うが、実はグループ会社のニラックス株式会社が運営するむさしの森珈琲やしゃぶ葉などでも株主優待を使うことができる。
ちなみにむさしの森珈琲は郊外立地型のおしゃれ系カフェ。
すかいらーく系列のおしゃれカフェというのは違和感があるが個人的にオススメの店舗。
◯むさしの森珈琲でモーニング
自分のようなおっさんが1人でオシャレ系カフェで飯食ってるという方が違和感あるか。
株主優待コストの負担が重い?
ネット上でも話題になったが、すかいらーくは6月に株主優待コスト見積もりを計上し、その金額が株主優待3倍拡充の影響もあって前年比+6億円にもなっている。
これが理由で利益圧迫となり、最終的には優待改悪につながるのでは?不安に思っている人も多いと思う。
ここからは個人的な意見。
たしかに、万円単位がもらえる株主優待の内容とネットにアップされる優待券の数々を見ると本当にこれ大丈夫なのかと思うかもしれない。
ただ、まず認識したいのは自社が発行する株主優待であれば、株主優待券の額面金額≠実コストになるということ。
例えば飲食店で1000円のメニューがあれば、ご存知のとおりこの価格は原価・経費+利益を考慮して設定がされている。
ここで仮に1000円分全額の支払いが株主優待によって行われたとしても、自社で株主優待を発行している限り株主優待の調達費用はほぼ0のため、実質的な店側のコストは原価・経費の部分のみになる。
優待の額面金額で見ると大きな費用に思えるかもしれないが、企業側からみれば株主優待のコストインパクトは額面より必ず低くなる。
一方で自社発行しない株主優待のケースだと株主優待券の額面金額≒実コストになる。
よく製造業が提供するQUOカードの株主優待がそうで、優待実施のためにQUOカード額面相当の費用を支払い、発行元よりQUOカードを購入しておく必要がある。
このケースだと株主優待が使われたかは関係なく、優待そのものがコストとなっている。ジェフグルメカードでも図書カードでも同じ。
株主優待廃止・改悪を行う企業は毎年何社もあるが、製造業のように簡単に自社で株主優待を用意できない業態と飲食業のように自社で自社店舗向けの株主優待が用意できる業態とでコストインパクトは大きく異なる。
そういった意味で今回のすかいらーくの株主優待拡充は、たしかに費用自体は増えるものの、一般の人が考えているよりも影響は少ないのではないかと思っている。
そもそも過去実績に基づく株主優待の利用率とか業績へのインパクトとか加味して今回の優待内容変更を行っているだろうし。(何も考えていないのなら単なるアホだが)
店舗内から株主優待の案内が消えた
これも株主優待を不安視するネット上の声として上がっていたのだが、過去ガストでは卓上にすかいらーくの株主優待をPRする案内を貼っていたのが消えてなくなっているというもの。
この件については、ガストへよく行く人なら分かると思うが、ガストでは店舗内の様々なところに外部企業の広告を貼っている。
設置箇所はメニュー置きであったり、レジカウンターであったりといろいろ。
今回話題になった株主優待案内の件もこの店舗内広告枠の一部を使っていて、それが他社の広告に変わっていたというもの。
■すかいらーく店舗内広告の案内
普通に考えれば分かると思うが、自社の案内を貼るよりも他社へその広告枠を売った方が利益につながるわけで、今回の案内変更の件はそこまで深刻に考える必要は無いと個人的に思っている。
電車とかでもよく見ると思う。空いた広告枠を自社のCSR案内とかで埋めているケース。
あれと同じだと考えている。
投資するからには末永くお付き合いしたい
株主優待を悪と考える人が多いのは事実だが、個人的にはその企業のサービス・商品をより知ってもらうための方法としては非常に良い制度だと思っている。
IR情報や公示情報などネット上の内容のみを見て会社の良し悪しを判断するのも良いけど、株主優待をきっかけに、実際に店舗に行ってみて一顧客として状況を確認するのも大事。
自分は一度投資して良い企業だと思ったら長くお付き合いするタイプ(逆に一度保有してあまり魅力を感じなければ売ってしまう)なので、クロス取引もやっていない。
同一銘柄を保有し続けているからこそ、普段からその企業を気にして新たな発見をすることもあるのでなかなか楽しい。今後もこのスタイルは続けていく予定。
以上です。
コメント
コロワイドやクリレス、ライザップはみなM&Aに成功してますもんね。ここのところ若干上がりましたが、9月のクロス優待祭りが終わったら開いた資金で私も400株に100株足そうと思います。
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自社の優待券でも、負担は原価だけってことはないのでは?
金券ショップにも出回りますし、機会損失(お金を払って来てくれるはずだった客が金を払わなくなる)はかなりあると思いますよ。
ありがとうございます。ご指摘どおり完全に原価0ではないですね。
quoカード優待はよく改悪されますが、すかいらーく費用をうまくコントロールした上で優待を継続して頂きたいと思っています。
期間損失の話はおかしいのでは?
元から株主優待分は計上しているのだから
その分は金券ショップ経由で使われても
実際の損失は原価だけと言う考えには変わらないでしょう?
逆に優待券の金額ジャストに食事を取るわけではないので
+αの料金は貰えると考えるべきではないでしょうか?
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