海外送金って手数料高いし、すぐ送金されないしで不便に感じたことはないですか?
自分は学生時代にはフィリピン英語学校の学費振込とか、最近だとビザ預託金送金とかで何度か海外送金をしたことがあるがかなり不満。
そんなことで今回、東南アジア主要国への送金がかなり便利でお得なサービスを見つけ、実際にマレーシアへの送金で使ってみたので紹介したい。
日本の会社がマレーシア大手銀行と提携して提供するFSA(Funds Sending Agency)というサービス。
この記事の目次
海外送金は時間がかかりすぎる
海外送金の大きな不満は送金まで時間がかかりすぎること。
日本国内への送金であれば即日入金されるが、海外への送金であれば3〜5日は必ずかかる。
いろいろ複雑な処理をしているのかもしれないが遅すぎでしょ。
海外送金の手数料は謎が多すぎる
海外送金のもう一つの不満は手数料の分かりにくさ。目に見える手数料の他にもたくさんの隠れた手数料がある。
主な手数料は下記。
- 送金手数料
- 為替手数料
- 仲介等手数料
銀行各社と海外送金サービスを提供している資金移動業者の手数料をまとめるとこんな感じ。
■海外送金手数料比較
送金手数料 | 為替手数料 | 仲介等手数料 | |
ゆうちょ銀行 | 2,500円 + ~10ドル | 記載なし(1ドル=1円程らしい) | 発生する場合がある |
三菱UFJ銀行 | 3,000円 + 送金額×0.05% | 1ドル=0.25円 | 発生する場合がある |
みずほ銀行 | 5,500円 | 1ドル=1円 | 発生する場合がある |
三井住友銀行 | 3,500円 + 送金額×0.05% | 1ドル=1円 | 発生する場合がある |
楽天銀行 | 3,750円 | 記載なし(1ドル=1円程らしい) | 1,000円〜 |
新生銀行 | 0円~4,000円(ランクによる) | 1ドル=0.07円~0.15円(ランクによる) | 発生する場合がある |
Goレミット | 2,000円 + 送金額×0.1% | 記載なし(1ドル=1円程らしい) | 発生する場合がある |
SBIレミット | 480 円~5,980円(国による) | 記載なし(1ドル=1円程らしい) | 無し |
ご覧のとおり手数料が複雑で非常に分かりにくい。
各社案内ページを見てもわざと分かりにくくしている気がしてならない。
安くて早くて便利なFSAの海外送金サービス
今回紹介したいのは、日本の資金移動業者がマレーシア大手の銀行と組んで提供する東南アジア限定の海外送金サービスFSA(FUNDS SENDING AGENCY)。
このサービスを使えば手数料が440円〜1970円とかなり安く、また送金日数も最短当日10分以内に行われる。
送金方法は現地銀行口座への振込と現地での現金受取の2パターン。
インドネシア・マレーシア・フィリピンであれば銀行口座へ即時振込をすることも可能になる。
それぞれの方法での送金可能国と送金日数、そして手数料は下記。
■FSAの送金対象国
送金先の国 | 口座送金 | 現金受取 | 手数料 |
Bangladesh | 翌営業日 | 即時 | 790円(一律) |
Indonesia | 即時 | 即時 | 790円~1,970円 |
Malaysia | 即時 | 即時 | 790円~1,970円 |
Philippines | 即時 | 即時 | 440円~1,340円 |
Singapore | – | 即時 | 790円~1,970円 |
Thailand | – | 即時 | 790円~1,970円 |
Vietnam | – | 即時 | 790円~1,970円 |
Cambodia | – | 即時 | 790円~1,970円 |
Myanmar | – | 即時 | 790円~1,970円 |
送金金額毎に手数料が決まっていて費用はその金額のみ。非常にわかりやすい。
また為替についてのその時のレートが明記されるので確認が容易。
ここは日本の銀行と送金屋さんは見習って欲しいところ。
実際にFSAを使ってマレーシアへ送金してみた
自分はマレーシア現地に銀行口座を持っているため、日本の銀行のようにすぐ振り込めるこのサービスは非常に有り難い。
FSAを使って実際に3万円をテスト送金してみた。
(会員登録については省略)
◯送金申し込み
FSAの手続きは全てネットで完結する。
まずはFSAのサイトへログインをして送金の申込みを行う。
ログインをしたら、送金先国と送金方法(口座振込 or 現金受取)を選択して日本円送金金額を入力する。
次は送金者情報や目的の入力。
海外送金は法律がからむのでいろいろチェックされる。
送金依頼をするためのお金はFSAの指定口座へ振り込む必要がある。
FSA指定のどの銀行へ誰名義で振り込むか情報を入力する。
そして、今回は口座振込を選択したので最後に銀行口座情報を入力。
これで申し込みは完了。
◯送金資金準備
次に送金金額と手数料を確認し、FSAの指定口座へ振り込む。
振込先はジャパンネット銀行・ゆうちょ銀行・三菱東京UFJ銀行のいずれか。
口座番号等は手続き完了後のメールに記載がある。
振込が完了すればあとはFSA側の処理を待つだけ。
◯送金処理・手続き完了
FSA側の入金確認は1時間毎に行われる。確認が取れれば入金確認の通知メールが送られてくる。
その後FSA側で送金手続きが行われ、無事完了すると完了通知が来る。
これで全て完了。送金までにかかる時間は下記。
■送金までの時系列
9:00 | FSA指定口座へ振込 |
10:23 | FSA入金確認通知 |
10:48 | FSA送金完了通知 |
10:48 | 現地銀行口座への着金確認 |
9:00に指定口座へ振込。10:23にFSAで入金が確認され、10:48にはもう送金処理完了。
そして同時刻10:48(現地時間9:48)にはマレーシアの口座に振り込まれていた。
本当にすぐ振り込まれた。すげー!
FSAはゆうちょ銀行ATMから海外送金もできる
今回はFSA指定口座へ振り込んで送金する方法であったが、FSAが提供するゆうちょ送金カードを使って、ゆうちょ銀行ATM経由で送金する事もできる。
これはFSAから別途申し込みで貰える送金カードを使い、ゆうちょ銀行ATMへ入金することで、手数料を除いた金額が自動的に事前登録した送金先へ送られるというもの。
金額に応じてATM手数料が123円または339円かかるが、FSA口座への振込手続きが面倒な人には便利かと。
FSAは送金為替手数料も安い
FSAを使った送金時の為替を送金時の市場為替と比較してみているが、上乗せ手数料率は1.5%程度だった。
これだと安いのか分からないかもしれないが、昨年ゆうちょ銀行から送金した際の手数料率が4%台だったので比較すると圧倒的に安いことが分かる。
■為替手数料比較
送金日 | 市場為替 | 送金時為替 | 手数料率 | |
FSA | 2017/3/14 | 25.8252 | 26.1914 | 1.42% |
ゆうちょ | 2016/8/19 | 25.0998 | 26.1705 | 4.27% |
(ゆうちょ銀行はこんなに高くて本当にあってるのか今疑わしくなってきた…。でも明細あるしな)
何故FSAの手数料が安いのか(ゆうちょ銀行がぼったくりなのか)というと、海外送金は基本的に直接現地の口座に振り込まれるわけではなく、一旦米ドルなどの送金用通貨に両替された後、中継銀行を通して現地へ送金され、そこから現地通貨への再両替が行われるため。
この複雑な送金の流れのせいで、円⇒ドル⇒現地通貨と余分に為替手数料がかかったり、また中継銀行の手数料がかかったりと無駄なコストが発生している。(下記赤字部分)
■通常の海外送金の流れ
送金銀行⇒(両替)⇒中継銀行⇒(両替)⇒受取銀行
その一方でFSAでは、中継銀行が無く、また提携しているマレーシアの銀行が取り次いでいるので、この銀行がネットワークを持つアセアン地域への送金では、直接両替で送金される。
■FSAの海外送金の流れ
FSA⇒(両替)⇒受取銀行
このおかげで、大幅に手数料を省くことができている。
ただ、1点注意事項。
FSAでの送金は1回あたり最大100万円までとなっている。この場合の送金手数料は1970円。
もし現地で生活している人とかで、年1回100万円を超える金額をまとめて送りたいという場合は、銀行での海外送金よりも手数料が高くなってしまうケースがある。
ここは送金金額に応じた使い分けが必要。
海外送金はもっと安くて便利になるべき
日本の海外送金サービスは分かりにくいしボッタクリ過ぎ。
グローバル化が進んでいる現在、ますます国を行き来する人が増え、海外送金のニーズも高まってくると思っている。
そんな時に、従来のやり方に固執するのではなく、時代を先取りしたサービスが出て来るのは必然的。
この分野はもっとイノベーションが起きても良いんじゃない?
今回のFSAのような画期的なサービスが他にも出てくる事を願う。
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【追記】
TransferWiseというサービスの方が安いという事がわかりました!
実際に使ってみて紹介しています。
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